アメリカで、最大の日系コミュニティがあるのは、カリフォルニア州ですね。
海が好きな方など、夢のカリフォルニアで働きたいと願う人も多いようですね。

2017年7月、トヨタは、北米本社を、カリフォルニアからのテキサスへ移転しました。
今後、カリフォルニアの日本人環境は変わるのでしょうか!?

現在、私はカリフォルニア在住なので、
カリフォルニア(CA)ライセンスが取れるのかどうかを調べました。
その結果や詳細情報を以下にシェアします。

※ この記事は、2017年12月時点での情報+αです。

記事の後半や【追記】の表示箇所で更新情報を載せていますが、
私は、常に最新情報を確認しているわけではありません。

CA受験/ライセンス情報を調べている方は
California Board of Accountancy (CBA)から、もしくは、CBAに直接問合せをする形で
最新情報をご自身で確認してくださいね。

CA州に出願する

「CA州のCandidateとして、全科目に合格。そして、ライセンス要件を満たす」
これが、CAライセンスを得る為の基本ルールです。

CPA LICENSING APPLICANT HANDBOOK (CA)

CAライセンス 必要単位の詳細情報

それ以外の2つの方法を以下に示します。

1.他州合格実績をトランスファーする方法

以下の要件を満たせるのであれば、他州合格実績をトランスファーする形で、CAライセンスを取得できます。

California will accept examination scores only if the applicant met California’s education requirements prior to the date an applicant physically sat for the CPA Exam, not the dates the grades were release by his or her state.

[ 情報元:CPA LICENSING APPLICANT HANDBOOK (CA) ]
私が情報を確認したのは、Revised 03/29/17のバージョンです。

 

2.他州のCPAライセンスをトランスファーする方法

他州のCPAライセンスをトランスファーする方法もあります。
Type A, B, C と3つのケースがあるのですが、私の場合は、Type C に該当でした。
(CPA LICENSING APPLICANT HANDBOOK (CA) の第V章に記載されています)

この情報を元に、私の場合、
まずは、WAライセンスを取得、その後、CAライセンス要件を満たせばOKと解釈しました。
恐怖の特別要件(後述)さえクリアすれば。

私の解釈通り、Type C でライセンス申請できるのかを確認しようと、CBAにメールしました。

その時の回答が…
After you get licensed in Washington and fulfill the educational and experience requirements for CA, then yes you can apply as a Type C applicant.
However, the CBA does not participate in the iExam and we are unable to pre-qualify applications for licensure.
でした。

【2019年1月追記】

2018年12月時点で、「iExamに参加」へと変更があったようです。
12月末に、カリフォルニアのCPAライセンスに関する質問メールをくれたHさんから教えてもらいました。

<抜粋>
Additionally, the CBA participates in the NASBA/AICPA iExam process, which allows candidates to test in specified international Prometric testing centers.
Information regarding iExam is available on NASBA’s website at www.nasba.org.

情報元:UNIFORM CPA EXAMINATION HANDBOOK (2018年12月版)

(この iExamが適用されるのは、2018年12月からなのか、2019年1月からなのかは不明瞭ですが)
CA州も、iExamに参加することになったそうなので、
日本会場受験であっても、CAの学歴要件を満たしさえすれば、
CA州Candidatesとして受験ができることに変更されたということだと思います。

特別要件

私が、上記2つの方法を調べていた時に気になった要件が以下の2つです。

要件(1) 

Under BPC 5082.5, the CBA may give credit to an applicant
who has passed the CPA Exam in another state or territory
if the members of the CBA determine that the standards
under which the CPA Exam was held are as high as the standards
established for the CPA Exam in California.

[ 情報元:CPA LICENSING APPLICANT HANDBOOK (CA) 2017年3月版 ]

同じ内容の条件が、UNIFORM CPA EXAMINATION HANDBOOK にも記載されています。

この要件では、受験会場がどこであるかが問題のように見えます。

私は、アラスカ州のCandidateとして、全科目を日本で受験しました。
なので、CBAに、その事とCA州への移住時期を伝えた上で、
CAライセンスを取れない可能性もあるのかどうかを2回尋ねました。

合格実績が認められないのであれば、
CAのライセンス要件を満たすために、今後、時間とお金を投資する意味がないので知りたい!と。

返事は、1回目と同様
California does not participate in the iExam and
therefore until you have your exam scores and license information transferred from the other state
we are unable to determine if the exam scores would be accepted.
The CBA does not pre-qualify applicants for the exam or licensure. 
でした。

まさに塩対応。

あくまで、ライセンスのトランスファー申請を受理するまでは、判断できないと。
日本受験した場合、合格実績を認めるのかどうかは既に判例があるのではと思うのですが…
教えてくれませんでした。

ライセンス申請数が多いので… という説明をどこかで読んだような気がします。
そう言われると塩対応されても仕方ないのかなとは思いますが…。

【2019年3月追記】

この要件は、UNIFORM CPA EXAMINATION HANDBOOK (2018年12月版)に引き続き記載されています。
しかし、2018年12月以降、「iExamに参加」へと変更があったので、
おそらく、それ以降の受験の場合は、米国外の受験でも問題なくなったという事だと思います。

EXAM HANDBOOK (2018年12月版)より抜粋>
Additionally, the CBA participates in the NASBA/AICPA iExam process, which allows
candidates to test in specified international Prometric testing centers. Information
regarding iExam is available on NASBA’s website at www.nasba.org.

要件(2)

以下の要件もあります。
私の場合は、全科目合格後にカリフォルニア移住なので、
ギリギリセーフかなと思ったのですが…。

The CBA may deny an application if the facts indicate the
applicant has been a California resident before, during, or after obtaining a CPA license
in another state and when the facts indicate that the applicant’s CPA license was
obtained in another state to evade otherwise applicable California statutes and rules.
California law does not allow the CBA authority to grant licenses to persons based
solely on the fact they are licensed or registered in another state as a certified public
accountant. Such persons must successfully complete the CPA Exam and meet all
other requirements for licensure as a CPA in California.

なんか、カリフォルニアって、意外と、超排他的だなと感じました。
他の州のルールは知りませんが。

私の場合の結論

合格トランスファーの要件を満たせない。

ライセンストランスファーができる可能性はあるが、非現実的/確実ではない。
Accounting Study 20単位、 Ethic Study 10単位を取る為に、
大学やコミュニティカレッジに通うのは非現実的ですし
下手したら、合格実績が認められないかもですし。

メールの返信を読むと、
単位の取得前に、合格実績とライセンスのトランスファーの手続きをした後、
ライセンストランスファーの申請さえしたら、
合格実績が認められるかどうかの判断はしてもらえるのかもしれません。
全ての書類が揃っていない(単位の情報がない)場合は判断しません!とか言われるかもですが。

私は、CAに永住予定ではないですし、
監査職マネージャーとしてCAライセンスが必要な仕事(監査調書にサイン)をするわけでもないので、
WA州でのライセンス取得をすることにしました。

【2019年3月追記】

「合格トランスファーの要件を満たせない」と思っていたんですが、どうやら合格トランスファーできるようです。

California will accept examination scores only if the applicant met California’s education requirements prior to the date an applicant physically sat for the CPA Exam, not the dates the grades were release by his or her state.

Handbookには、上記のように、「CAの学歴要件を、受験開始日時点までに満たしている場合のみ、CAへ合格トランスファーができる」という記載があります。
この時の学歴要件は、ライセンス取得に必要な学歴要件を意味していると私は解釈していたのです。
ところが、受験に必要な学歴要件でいいそうです。
つまり、Accounting Study 20単位、 Ethic Study 10単位は、合格をした後に取得でOKということ。

2019年3月に、この記事を見かけてご連絡をくれた方、Tさんとも
この学歴要件がライセンスなのか受験なのかの話をしました。
そして、TさんがCBAに問合せた際の回答で、”受験に必要な学歴要件”で良いと判明しました。

For us to consider scores from another state, you must demonstrate that you met California’s examination education requirements at the time you sat in the other state. 
という回答がCBAからありました。とTさんからシェア頂きました。

上記でも引用したように、Handbookには、単に「California’s education requirements」としか書いてないんですよね。
なので、私は、受験時までにAccounting Study 20単位、 Ethic Study 10単位を取ってないので、合格トランスファーできないと思い込んでしまったわけです。
不明瞭な表記のせいで。
ま、この30単位を取るのは現実的ではないという判断は変わらないので、
WA州のライセンスを取ろうという結論も同じということで… 良いのですが。

アメリカは、担当者によって回答が違う事や、しっかり確認もせずに回答する人もいて、
「事前に問合せて聞いておいたのに… 話が違う!」という事がよくあります。

Handbookにも、「California’s examination education requirements」と書いてないと
実際に合格トランスファー手続きをした際に、
Accounting Study 20単位、 Ethic Study 10単位が足りないからダメです。と言われないかと不安になりますね(笑)

※受験要件、ライセンス要件に関しては、ご自身で最新情報を確認してくださいね。

予備校が案内する情報が間違っているケースもありますので、ご注意ください。
特に、受験要件やライセンス要件といった重要な情報に関しての、
予備校からの情報は、あくまで参考程度にとらえましょう。
自分で、最新の情報を確認するべきだと思います。

Follow me!