USCPA試験制度の改訂[2024年1月]
2024年1月以降に全科目合格を達成のプランで学習中の方、
今現在、USCPA取得を検討中の方、は、
2024年の大改訂で大きな影響を受ける可能性が高いので、要注意です。
■ 2024年大改訂に関して【最新】2021年6月/11月時点
2020年9月に配信のメルマガにて、「CPA Examの大改訂(2024年)」に関してのお知らせをしました。
今回も、最新情報を踏まえながら、簡単に紹介します。
CPA試験は、時代に合ったものであるべきという方針のもと、常に変化してきています。
試験内容は、newly licensed CPAsに必要な知識やスキルにフォーカスがおかれていますが、
近年の”technology”の進化によって、その必要な知識とスキルも変化したことに合わせ、2024年には大改訂が行われることになりました。
2024年の大改訂では、ライセンス要件と試験制度が同時に変更され、主な内容は以下です。
– 3 core sectionsに合格 + 1 discipline sectionに合格する必要あり。
– disciplineは3科目の中から1つ選択する形。
– 選択したdisciplineの途中変更は不可。
● 3 core sections
– FAR (accounting & data analysis)
– AUD (auditing & accounting information systems)
– REG (tax)
大まかなイメージとしては、今のFAR, AUD, REGが、3 core sectionsとして残る形になります。
しかし、今のFAR, AUD, REGと全く同じではありません。
近年の”technology”の進化によって、newly licensed CPAsに必要な知識とスキルも変化したことに合わせる形で、全てのcore sectionsに”Digital Acumen”という”technology”論点が加わります。
基本コンセプトは、core sectionsでカバーされますが、
3 disciplines各分野のプロにのみ必要な詳細知識は、3 disciplinesの方でカバーされるそうです。
● 3 disciplines
– BAR: Business Analytics and Reporting (= FAR + BEC)
– ISC: Information Systems and Controls (= BEC)
– TCP: Tax Compliance and Planning (= REG)
それぞれ、上記の( )内で示したような編成になります。
3 disciplinesのそれぞれでも、”technology”論点が問われます。
<抜粋>
「基本コンセプトはcoreでカバーされ、3 disciplines各分野のプロにのみ必要な詳細知識は3 disciplinesの方でカバーされる」という話の具体例は以下です。
例1:
The Core would test understanding of business processes, including technology, and internal controls that CPAs would need to rely on in an audit engagement. The ISC section would go further, assessing knowledge and skills required to advise a client on business processes or test technology rather than just relying on it. For example, all newly licensed CPAs would need to understand the concept of reliance on a System and Organization Controls (SOC) report and how it would affect their client and their auditing procedures. As a result, that knowledge would be tested in the Core. Knowledge and skills for CPAs who would perform a SOC engagement would be tested in the ISC Discipline.
例2:
A couple of examples may best illustrate the difference between material that’s planned for the Core and what would be included in the Disciplines. Tax concepts encountered regularly by a CPA who does not practice in the tax area would be included in the Core, whereas nonroutine tax concepts that generally are encountered only by tax specialists would be included in the TCP section. The rules for reporting income related to a partnership is an example of a concept that could be covered in the Core, while transactions between partners and a partnership, such as a contribution of noncash property, is an example of content that could be assessed in the TCP discipline.
Maki:
FARとREGは、今現在のFARとREGと比較すると、2024年以降の方が簡単になるんですかね??
3 disciplinesで詳細がカバーされるわけで、core sectionsでは、基本をカバーということですから。
core sectionsは少し簡単になるけど、逆に、disciplinesでは難易度が上がるのでしょうか??
楽観的に、core sectionsは少し簡単になるなんて、そんな期待は持っちゃダメですかね??
今後のタイムラインとしては
2021年11月/12月:practice analysis実施(coreとdisciplinesの論点決定のため等の調査)
2023年1月に2024年のBlueprintsが発行
2024年1月に新CPA試験が開始
の予定だそうです。
詳細が知りたい方は、以下のサイトや、CPA Evolution Model Curriculumをご自身で確認してください。
情報元:https://www.evolutionofcpa.org/
参照記事:
2017年4月のEXAM改訂 http://america-cpa.com/174.html
■ 今でしょ!
2024年には、試験科目の枠組み変更&出題内容の変更があるわけですから、まさに大改訂に当たります。
その大改訂を前にすると、2017年4月の改訂は、マイナーチェンジでしかなかったと感じますね。
今現在、既にUSCPA学習をしている方は、のんびりしている余裕は捨てましょう!
「USCPAを取るなら、今でしょ!」と。
2023年中までに全科目合格を達成した方が、不確定リスクは少ないですから。
2023年12月までに科目合格している場合、2024年1月以降では、どの科目の合格と見なされるのでしょうか??
2023年12月までにBECに合格していれば、ISCの合格と見なされるんですかね??
もしも、2024年1月以降、BECのWC問題がなくなることがあれば、WCで失点の多い日本人受験者さんにとっては、朗報になることもあるのかも??
FAR, AUD, REGと受験&合格し、2024年1月以降に、BARを受けるとなると、FARの再学習が必要になってしまい、JCPA保持者や経理経験者以外の人には、今まで以上にかなりタフになりません??
2023年12月までに科目合格している場合、ラッキーになるのか、アンラッキーになるのかは分かりません。
試験制度改訂にあたり、どういった移行措置が取られるか不明ですし、
2024年1月以降の試験が、それ以前と比較して難易度が上がるのかどうかの真相は、その時にならないと分かりませんしね。
難易度は上がらなくても、試験制度が変わった直後は、新しい論点での失点が重なったり、予備校教材では対応しきれないなども起こりうる話です。
また、試験のソフトウェアのアップデートなどで受験できない期間が発生するなどもあるかもしれません。
既に学習を開始している方、既に1科目合格している方は、
2024年1月の大改訂前に合格してやる!という崖っぷち感を常に心において、ぜひ早めの全科目合格達成を!
現在、USCPA取得の休止中の方で、半年から1年以上先に挑戦再開を検討している方の場合は、2023年初頭に、2024年大改訂がどうなるかが判明してからの方が良いのかも、ですかね??
最近、取得検討中の方、学習を開始したばかりの方、休止中の方、それぞれの立場の方から相談を受ける機会があったので、気になりました。
予備校は、2024年改訂の話をどこまで説明しているのだろうかと。
USCPAは、最短で1年くらいで合格できる方もいます。
しかし、最低15ヶ月~18ヶ月はかかるのが、普通です。
学習開始から18ヶ月で全科目合格達成は、かなり順調にいった方のケースです。
つまり、今や2022年1月時点で、
「今から開始すれば、2024年の試験改訂前に合格可能です! USCPA取得するなら、今!」と予備校が宣伝していた場合、それを鵜吞みにするのは危険ということです。
それは、すこぶる順調に行った人の場合であって、時間的余裕は一切ないプランです。
むしろ、2023年中に全科目合格達成はできないだろうという前提も頭においた上で、USCPA取得を検討した方がいいですね。
先のことは分かりませんから、USCPAを取得する!と決意したのなら、
2024年大改訂の影響を受けるかどうかに関係なく、とにかく最短で合格できるよう120%の力を出すだけですね。
今、学習中の皆さん、頑張ってください!